千 東京 萬天堂-東京都（出張性感マッサージ）

こんばんは、千です。

仕事柄、海外へ渡航する機会が多く、現地の友人もそれなりにいます。

彼らが日本へ来るたびに一緒にお酒を飲みながら日本への愛をよく聞いていますが、なかでもタイの友人・ボールが日本で一番感動したものは、和食でも観光地でもなく“ウォシュレット”でした。

初めて使った日から「ニホンノトイレ、ファンタスティック！」と大絶賛で、それ以来ウォシュレットを見かけるたびに欠かさず使うようになっていました。

そんなボールが、ある日お酒の席で「キョウモ オシリ、アラッテモラウ」と意気込んでいたので、僕は笑いながら彼をトイレへ送り出しました。

しかし、ボールがトイレに向かって数分経っても戻ってきません。お酒の席でもあったので心配もあり様子を見に行くと、まだ個室に入ったままです。

時間が経つにつれさすがに不自然になり、ドア越しに声をかけると、震えた声が返ってきました。

「ミ、ミズガ……トマラナイ」

どうやらウォシュレットの“止”ボタンを押したものの、反応が悪く水が止まらなかったために出られなかったようです。

ボタンを何度も押したものの状況は変わらず、焦ってヒーターボタンまで触ったようで、完全にパニックに陥っており

「……オシリ、アッタカイ」

と、恐怖と混乱が混ざった声でつぶやいていました。

僕は必死に笑いをこらえながら「落ち着いて！ STOPボタンをよく見て、優しく押してみて」と声をかけました。

しかし焦ったボールはムーブボタンにも触れてしまったようで、

「Oh, No…！ ウゴイテル！」

と、もはやウォシュレットと戦っているかのような実況が返ってきます。

「ボール、たぶん立ったら止まるはずだよ」と提案すると、

「ソレハ、ダメ……！ fountain ！」

（＝噴水になってしまう）

と拒否され、完全に追い詰められている様子です。僕は心配しつつも、笑わずにはいられませんでした。

それでも「立たなくていいから、お尻を少し浮かしてごらん」と伝えると——突然、水音がぴたりと止みました。どうやらようやくウォシュレットが止まったようです。

数十秒後、ボールがそろりと個室から出てきました。額には汗をにじませ、どこか悟ったような表情をしています。そして深いため息とともに、

「サンキュー……テクノロジー……」

と、日本の技術に救われたことをしみじみと感謝していました。

わからないボタンは二度と押さないと誓った彼ですが、それ以来ボールはウォシュレットを使う前に、そっと「オネガイシマス」と声をかけてから座るようにしているそうです。





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